2013-01-01から1年間の記事一覧

同じ月を見ている

『伊勢物語』の「河内越」をもとに描きました。 原作は下世話な話ですが、離れていても心は繋がっている...という感じで、ロマンチックな雰囲気にしてみました。 紅葉の時期に載せるつもりでしたが、落ち葉だしギリギリセーフということで。

幽界案内人

Happy Halloween ...最初は残暑見舞い用にしようと思い、間に合わなくてハロウィン向けにアレンジしましたが、結局今頃完成しました。 異界への通り道という意味で、背景は能舞台の橋懸かりにしました。

永代橋より富士を望む

『大江戸釣客伝』を読み終えて浮んだ風景です。 悽愴な人生を送った人物が何人も登場しますが、江戸人の気質というか、辛い場面でもどこかさっぱりしていて、やはり作品イメージは青空、海、富士じゃないかと思いまして... 小説自体は新潟から京都へ戻る電車…

エミリー・フレーゲの肖像

クリムト塗絵その1。 帰省中ずっと塗っていたものです。 源氏物語の塗絵が終わったので、次はこれです。 前々からクリムトは気になっていたのですが、実物は見たことがありません。 せめて塗絵で、クリムトのセンスの一欠片でも薫陶を受けたいと思っています…

朝顔に...

釣瓶とられてもらい水 残暑お見舞い申し上げます 暑中見舞いに間に合わなかったという... 何年か前にも水面に映る入道雲を描いたことがありますが、上達しているでしょうか? 何年経っても引き出しは増えてないということか... とりあえず涼しさを感じてもら…

女武芸者

剣客商売イラストその2。 三冬と大治郎の出会いの場面です。 この頃の三冬は小兵衛に惚れていたので、奥の方に嫉妬してるおはるがいます。 源氏物語の塗絵の影響か、大和絵っぽい感じになりました。 これもコンテストに出しますが、あんまり自信がないです。…

祝言

お久し振りです。 前回ちらっと書いたコンテスト用の作品が出来たので載せます。 今も応募条件を読み直したんですが、未発表に限るとはなかったので大丈夫ですよね... 課題図書の剣客商売より、小兵衛とおはるの祝言のシーンです。 剣客商売は藤田まことの時…

浮舟

源氏塗絵20枚目。 「匂の宮は無理に機会を作って宇治を訪れた。今度は家来の時方に手配させた川向こうの家に浮舟を連れ出す計画である。宮が浮舟を抱いて舟に乗ると、浮舟は心細さに宮に寄り添って来る。船頭が橋の小島で舟をとめたので、宮と浮舟は末永い契…

橋姫

源氏塗絵19枚目。 「宇治山の阿闍梨から八の宮の噂を聞き、宮の高徳に魅せられた薫は、以後しばしば宇治の八の宮を訪ねるようになる。ある秋の末、八の宮が四季の念仏のために山寺に籠っている間、薫は久しぶりに宇治を訪れた。馬で木幡山を越えて行く薫に、…

鈴虫

源氏塗絵18枚目。 「源氏が冷泉院を退出して秋好中宮のもとを訪ねると、中宮は母六条御息所のことなどを話し出されて、それとなく尼になりたい気持をお伝えになる。源氏は中宮の志を諌めつつも、その気持をもっともなことと思い、改めて亡き御息所の罪障を軽…

若菜上

源氏塗絵17枚目。 「三月のうららかな日、六条院では若君達が蹴鞠を楽しんでいた。女三の宮が御簾のそばでそれを見ておられると、偶然小さな唐猫が走り出た拍子に、猫の綱で御簾が引き開けられてしまった。女三の宮の気高く可憐な姿を見た柏木は、いっそう恋…

梅枝

源氏塗絵16枚目。 「源氏は六条院の女君たちにも薫物の調合を依頼していたが、螢兵部卿の宮が来られたのを機に、それらを試みに焚いてみることになった。源氏自身の二種の薫物も、壺に入れて遣水の際に埋めておいたのを掘り出して来る。薫物の判定を頼まれた…

槙柱

源氏塗絵15枚目。 「玉鬘を得た髭黒の大将は、北の方の嘆きもよそに新しい妻を熱愛した。今夜も玉鬘のもとを訪れようと外出の用意をしていると、北の方も夫の外出の衣装に香を焚きしめたりしていたが、急に錯乱していきなり夫に火取りの灰をうちかけた。髭黒…

藤袴

源氏塗絵14枚目。 「玉鬘が大宮の喪に服していると、そこへ夕霧が源氏の使者として来訪した。夕霧は今まで姉として玉鬘に好意を寄せてきたが、そうでないことを知った今は平静ではいられなくなっている。夕霧は手に持った藤袴(蘭)をさし出し、玉鬘の袖を引…

野分

源氏塗絵13枚目。 「秋の強風が吹き荒れたあと、源氏は秋好中宮を見舞ってから明石の上のもとを訪れる。ここは頼りになる家司もおらず、童女たちが庭の草花を整えていた。部屋の中では明石の上が几帳の陰でもの悲しげに箏の琴を弾いていたが、源氏の来訪に気…

初音

源氏塗絵12枚目。 「正月を迎えた六条院は、平穏な春の風情に満ちあふれている。源氏は次々と六条院の女君たちを訪ね、夕方になって西北の御殿の明石の上のもとを訪ねた。渡殿の戸口を開くなり、御簾の中から優雅な香りが漂って来て、他とくらべて各別に気品…

薄雲

源氏塗絵11枚目。 「源氏は、姫君を紫の上に預けた明石の上の寂しさを思いやって、大堰を訪れようと、念入りに装束をして紫の上に挨拶をなさると、女君は穏やかならぬ思いで見送っておられる。姫君が無邪気に君の後を追う姿が実にかわいい。その様子を見ると…

逢引

芥川龍之介の「偸盗」の一場面です。 私にしては珍しく、季節を先取りしたような木漏れ日になりました。 悲劇的な雰囲気が出ていればいいのですが... 構図の方がネタ切れになったので、これからしばらくは大人の塗絵で修業しようと思います。

往来

芥川龍之介の「運」をもとに描きました。 桜の絵は季節的にギリギリセーフでしょうか。 詳しくは是非原作を読んでみて下さい。 本当は青侍は皮肉屋というか、嘲笑っているようなイメージだったんですが、何故か描いてみたら泣きそうな顔になりました。

石川五右衛門

「渡り鳥」の没案を描き起こしてみました。 最初にお話を頂いた時、石川五右衛門の話という事で、思い浮かんだのがこの構図でした。 その後詳細を伺うと、主人公が石川五右衛門だという事はストーリー上の秘密との事で、コンセプトと正反対なので誰にも見せ…

若衆

余寒お見舞い申し上げます もう寒中見舞いの時期は過ぎたそうなので...(一応調べた) この絵は「大帝の剣」の天草四郎がモデルです。 すごく分かりにくいですが、懐からはみ出ているのが十字架のつもりです。 悪魔に魂を売った系の悪そうなキリシタン、な感…

絵合

源氏塗絵10枚目。 「冷泉帝の御前での絵合に、朱雀院は梅壺の尿後に年中行事の絵を贈り、大后や朧月夜は弘徽殿の女御方に加勢する。当日は螢の宮が判者になったが、いずれも優劣がつけがたい絵で容易に判定がつかない。しかし最後に源氏の須磨の日記絵が出…

クレオパトラ

あけましておめでとうございます。 今年の年賀絵はクレオパトラです。 何となく、蛇といえば古代エジプト人の頭についてる奴!というイメージが先行して、俄勉強で勢いだけで描いてみました。 世界史は全くの門外漢なので、考証とかいろいろ間違っていると思…