2016-01-01から1年間の記事一覧

へうげの茶

本日発売の小説すばる12月号にて、仁志耕一郎先生の「へうげの茶」の挿絵を描かせて頂きました。 雑誌に挿絵を描かせて頂くのは初めてだったので、とても嬉しいです。 A5よりちょっと大きいくらいのサイズだったのですが、力が入りすぎたのか2週間くらいかけ…

波の底にも都の候

お久しぶりです。 残暑見舞いにするつもりが、ここまで時間かかりました。 小説日本通史の中で、壇ノ浦での入水の場面で、十二単が重くて女房たちは飛び込んでもなかなか沈まなかったという感じの描写があり、そこから思い浮かんだ絵を描いてみました。 この…

ウォーソン夫人の黒猫

萩原朔太郎の小説をもとに描きました。 いや~...長かった...2ヶ月以上かかりました。 猫の毛並みは私の執念の結晶です。 どうせ猫のアップを描くなら毛を一本一本描いてみようと無謀なことを思い立ち、画像を拡大しまくって模写しました。 何故か見ながら描…

白い共同椅子

萩原朔太郎の詩をもとに描きました。 まだ読み終わっていませんが、彼の詩はなかなか病んでるというか...ちょっと変態的な雰囲気を醸し出していて、あまり好きではないかもしれません。 その中でもこの「白い共同椅子」だけは、読んだ時にこの絵の情景がすっ…

傾国の睦言

今更ながら花見ネタです。 中村勘三郎が秀吉を演じた『豊臣秀吉 天下を獲る!』に出てくる淀君(鶴田真由)がモデルです。 容姿は似せていません。 「俺の城をあげるよ」という秀吉に対して、地球儀を回しながら「猿、お前の天下は小さい」と言い放って朝鮮出…

あの頃の自分の事

芥川龍之介の小説をもとに描きました。 大学時代のモラトリアムな雰囲気を感じて頂けたらと思います。 丁度この作品に出てくる四人が一緒に写っている写真を見つけたので、それを参考にしました。 皮肉屋芥川、真面目な成瀬正一、陽気な久米正雄、不思議さん…

旅の絵

堀辰雄の小説をもとに描きました。 落款で大失敗してしまいました... 作品自体は久しぶりの鉛筆画で、割と頑張ったと思います。 ネットで調べると、この「旅の絵」の舞台となった神戸の町について詳しく載っていたので、当時のスケッチなどを参考に描きまし…

裏勝り

羽織の表は地味でも、裏地のデザインに力を入れている「裏勝り」というのを何年か前に知って、その時からずっと描いてみたかった構図です。 結局安直なモチーフになってしまいました。 必殺仕事人なんかを見てると、こういうお嬢様が一番残忍な気がします。 …

猿楽万歳

あけましておめでとうございます 今年の年賀絵は、猿と言えば豊臣秀吉、という安直な発想です。 『軍師官兵衛』の秀吉を参考にしました。 竹中直人を非常に意識してます。 ...当時はつまらないとか言って申し訳ありませんでした。 正月らしく、三河万歳っぽ…