2011-01-01から1年間の記事一覧

そこ退き候え

『新平家物語』より平教経その2。 甲冑地獄でした^^;; 長かった...実に長かった... 私の中では、有名な教経の死に様よりもこの場面の方が格好良く見えました。 自分の部下が次々に源氏に殺されて行くのを目の当たりにして、いたたまれずに教経は単身敵に突…

『かんたん年賀状素材集2012年版』

もう既に発売されていますが、『かんたん年賀状素材集 2012年版』にカットイラストを24点描かせて頂きました。 自分の絵が本に載ることも初めてですし、まして報酬まで頂けるなんて何だか畏れ多い気がします... 今日見本誌が届いたので、自分の絵を一点一点…

平教経

お久し振りです^^;; 先月末に京都に戻っていたのですが、この絵がなかなか終わらず、更新が滞っていました;; この絵は、『新平家物語』より平教経です。 戦場で一番輝いていた人のように思います。 臨戦体勢なポーズで^^ 今回は浮世絵っぽい感じを目指しまし…

関屋

源氏塗絵その9。 「空蝉の夫の伊予介は、今は常陸介になっていたが、その秋任果てて上京して来た。折しも一行が逢坂の関にさしかかった時、御礼参りに石山寺に参詣する源氏の行列と出合った。常陸介の一行は一族も多く、女車を連ねて賑々しく来たが、道を避…

蓬生

源氏塗絵その8。 「源氏は惟光の案内で末摘花の邸内に入った。このような荒廃した所でどのように暮らしていたのかと思うと、源氏は姫君が気の毒でならない。惟光が足もとの露を馬の鞭で払いながら源氏を導いて行くと、木の下露が雨のように降りかかってくる…

澪標

源氏塗絵その7。 「源氏は御願果たしに住吉神社に参詣した。ちょうど同じ頃、明石の上も舟で参詣に来たが、海上から見ると浜辺には大勢の人があふれ、立派な奉納品を持った行列も見える。その豪勢な源氏の参詣の有様を見るにつけても、明石の上は、わが身の…

小止み待ち

重衡と千手ラスト~ 二人は相思相愛なんですが、千手は重衡を源氏方に懐柔するためのスパイをさせられてるので、お互い思い通りに出来ないんです... そんな切ない状況を柄にもなく表現してみました^^;; 自分でも文章打ってて気持ち悪いlll 多分梅雨の時期に…

千手ノ前

お久し振りです^^;; 嬉しい予定が入っていまして、すっかり更新が滞ってしまいました。 いずれ時期が来たらここに書きたいと思います^^ この絵は『新平家物語』より、平重衡と千手です。 前に「般若寺斬り」で重衡の最期を描きましたが、こちらは二人の距…

通盛討たれ

『新平家物語』を読んでる最中にラフだけ描いておいたのが何枚かあって、気が向いたのでしばらくはそれを基に描いていこうと思います。 これはその一枚で、平通盛の最期のシーンです。 正直、清盛の次の世代ばあまり判別がつかなかったり^^;; 登場人物が多く…

後朝

賀茂保憲と沙門

『陰陽師』イラストラスト。 新たに加えた4B鉛筆が大活躍でした。 筆圧が強いので、4Bの描き味がとても心地いいです^^ 保憲は比較的登場が遅かったので、まだこれといった見せ場がないような気もするのですが、初登場のシーンから印象的でした。 この絵は…

蘆屋道満

これも夢枕獏『陰陽師』より。 立ち位置的には主人公の安倍晴明のライバルって感じなんでしょうが、そんなに敵対してるわけでもなく何とも不思議な関係です^^;; 『陰陽師』はそんな緩い繋がりがとても好きです。 完全な悪人も出ず、勧善懲悪でもない... この…

白比丘尼

初裸婦です^^ 何だか如何わしい雰囲気になってしまいましたが、決してそういう意図ではなくてですね... 夢枕獏の『陰陽師』の「白比丘尼」の一場面です。 今年の正月に読んだきりなので内容はうろ覚えですし、手許に本がないので絵の詳細については是非小説…

葛の葉

お久し振りです^^;; もうとっくに京都に戻ってきてたんですが、なかなか筆を取ることが出来ずこんなに時間がかかってしまいました。 約一ヶ月実家でのびのびしていたんで、一人暮らしのリズムに戻るのに同等な時間が必要だったと思いたい... この絵は歌舞伎…

明石

源氏塗絵その6。 「須磨から明石に移った源氏は、播磨の入道から娘のことを聞き、寂しさのつのるままにその琴を聞きたいと思った。八月十三夜、源氏は初めて岡辺の宿に明石の君を訪ねた。道中馬を歩ませつつ月光に輝く明石の浦波を見るにつけても、まず都の…

源氏塗絵その5。 焦ったせいか、最後に塗った地面がムラ出まくり;; 「源氏の正妻葵の上は懐妊の憂鬱な気分を紛らわそうと斎院の禊払いの見物に出た。一方六条御息所も、近衛大将として供奉する源氏の晴姿を見ようと出かけて来たが、一条大路は車を立てる場…

慶春

あけましておめでとうございます! 弱冠乗り遅れた... 予告通り、ミュシャ風古事記な年賀絵になりました。 私なりに精一杯ミュシャっぽくしたつもりです^^;; いつも松竹梅じゃ芸がないので、今回は宝尽くしの文様も取り入れてみました。 強引に入れた箇所も…