二人蘭陵王

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あけましておめでとうございます(遅)

旧正月には何とか間に合いました...💨

 

この絵も前回のミニ原画2枚と同様に『この世をば』から発想を得て描きました。

元ネタは古典の『大鏡』で、藤原道長の兄の息子である藤原福足という子供が、道長の父で当時の最高権力者だった藤原兼家の誕生日会で蘭陵王の舞を披露することになり、周りの大人が必死で教えますが福足は全然言うことを聞きません。

そして本番当日、綺麗な衣装を着せられた福足は、舞が始まると癇癪を起こして暴れ回り舞台が中断してしまいます。

会場の空気が凍りつき福足の父も茫然自失で固まってしまう中、兼家の長男の藤原道隆が福足の手を取り、一緒に舞の続きを踊って当初の予想以上にその場が盛り上がった...と言う感じの話です。

ちょうどこの絵が完成するのは正月頃だろうと思ったので、道隆をちゃんとした衣装を着た蘭陵王にして、背景もおめでたい感じにしました。

背景の波は俵屋宗達の「松島図」を模写しました。

さすが宗達、大変勉強になりました。

 

次も『この世をば』ネタの絵を描きます。

『この世をば』はそれで最後になると思いますが、まだまだ平安時代の小説を読んでいるので、しばらくはずっと平安時代の絵になりそうです。

こんな感じですが、今年も何卒よろしくお願いいたします。