空蝉

 

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お久しぶりです。

今年はなかなか制作が捗らず、夏に向けて描いていた絵がやっと完成しました。

実は怠けていただけではなく、嬉しいお知らせもあるのでこの後続けて書く記事も是非読んで下さい。

 

この絵は源氏物語の空蝉です。

私は源氏物語の現代語訳を色々読んだつもりなんですが、どうも良さが分からず...

少しでも理解したいという願いを込めて、今は橋本治先生の「窯変源氏物語」を読んでいます。

1巻(夕顔まで)だけ読み終えたところですが、「こんな話だったっけ?」と新鮮な気分で読めました。

多分、すぐ忘れそうな細かい設定なども丁寧に書かれているからでしょうか。

光源氏の主観で話が進んでいくのですが、自意識過剰な文体が物語に深みを与えている気がします。

おかげで今までどこか薄っぺらかった登場人物たちとも距離が縮まった気がして、イラストのイメージがどんどん湧いて来ました。

今回はその第一弾です。

空蝉は名前の由来の出来事は何度も読んで覚えていましたが、その後も手紙のやり取りはしていたというのが意外で驚きました。

この絵は夫に従って京を離れた後も、その時の手紙を忍ばせてこっそり読んでいたんじゃないかな〜という妄想です。